今回は大宮の鉄道博物館(以下てっぱく)に新たに展示されたEF58 61とその他気になるものあれこれを紹介する。
(2023年11月中旬訪問)
鉄道博物館 EF58 61
全体の様子
お召列車やイベント用列車の牽引機として知られたEF58 61。
2008年に後継車両であるE655系に置き換えられて「事実上の」現役引退後は、所属こそ田端運輸区所属のまま東京総合車両センターに保管されていたが、2022年10月にてっぱくに所蔵された機体である。
2023年11月の訪問時には、1980~90年代初頭に運行されていた『サロンエクスプレス踊り子』のヘッドマークが1エンド側(上野・大宮側)に取り付けられていた。
2エンド側(高崎側)にはヘッドマークや日章旗の掲示は行われていないが、テールライトが点灯している。
区名札はEF58 61が所属していた東京機関区の『東』の札が刺されているが、東京機関区は国鉄後期に深刻なサボタージュなど労使問題を起こし「”相当”揉めた」た挙句にブルートレインの飲酒運転(西明石事故)をやらかしたので国鉄改革の一環で潰した関係もあるので「JR東日本としてはある種”公には見せたくない”歴史に入るのでは?」と感じてしまった。
EF58 61の各部分を見る
東京総合車両センターに保管されていた時代には到底間近で見ることができなかったEF58 61の各部位を見る。
1エンド側の誘導握り棒部分には『EF58 115(6)』の刻印が。
2エンド側にも同様の刻印があり、ひょっとしたら空自でのF-4EJ改(末期)かここ数年のF-2A/Bのような共喰い整備がEF58でも横行していたのだろうか? と思ったがどうやら「そうでもない」話もあり「刻印だけで共喰い整備とは判断できない」のだろうか?
EF58 61(60)に特徴的なエアフィルター部分のステンレスの飾り。
お召列車運行前の整備性向上の観点から、エアフィルター部分のステンレス飾りが取り外しができるようになっているのがわかる。
EF58 61に期間限定で掲示されている『サロンエクスプレス踊り子』のヘッドマーク。
そういえば、昔尾久車両センターの公開で2008年の引退後に先頭展望車2両だけになった『ゆとり(サロンエクスプレス東京)』が目隠し車両になっていたが、引退から2015年までの長いこと尾久車両センターに保管されていたのは保存を前提としていたのだろうか?
NEXT HOZONSYA…?
なお、今回数年(2017年5月)ぶりに鉄道博物館に訪れたのであるが、リニューアルオープンした時に出来た「なかなか興味深い展示」も展示車両やそれ以外含めても多々あったので、追って紹介する。
余談
2008年にEF58 61が「事実上の引退」後、2010年8月の東京総合車両センターの一般公開後に全く公にされなかったのであるが、2018年の同センター公開時には予告なしにEF58 61が姿を現したために会場内がパニックになって以降、コロナ騒動もあって鉄道イベントが軒並み有料or予約制イベントとなったきっかけだったりするのである種の「人間の恐ろしさ」さえ感じるというか。