今回は福島交通曽根田駅に保存されている、福島交通7101F(元東急電鉄7000系)を。
(訪問日:2022年5月初頭)
福島交通曽根田駅 福島交通7101F
全体の様子
福島方の先頭車のデハ7101。
元東急電鉄7000系の中間車を先頭車改造の上で、2019年頃まで運用されていた。
今年(2022年)に入って、福島交通飯坂線の曽根田駅にある側線に室内を一部改造の上で休憩室兼待合室として保存された。
飯坂温泉方の先頭車のクハ7202。
福島交通7000系が面白い形態であることを知ったのは、高校生の時に読んだ江頭剛氏のRMM連載まとめ本で先頭車化改造だけではなく(後付けでの)冷房改造などを車内外のディテールを交えて紹介していたことからである。
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パイオニア台車が間近に見られるぞ!
東急車輛が60年代にライセンス契約の上で東急7000系などで使用した「外側にディスクブレーキがついている」のが特徴的なパイオニア台車が間近に見られるので、東急7000系のディテールをじっくり見たい向きにはおススメ。
デハ7101側のパイオニア台車。
ディスクブレーキが露出するパイオニア台車の構造は雪国では大変な部分がありそうな気がするが、問題はなかったんだろうか?((最も、弘南鉄道あたりでは元東急7000系はまだ運用されているが))
クハ7202側のパイオニア台車。
ATS車上子部分とATS車上子の保護板。
ATS車上子保護板はスカートとしても機能したんだろうか?
クハ7202側の側面を見る。
中間車に先頭ブロックを接合していることが、のちの山手線205系地方転用改造のようにFRP素材を使わずにステンレスのブロックをどうやって接合したのかが気になるところ。((東急7000系が各地に譲渡されていた当時の鉄ピクあたりに記述があるんだろうか?))
車内の様子
デハ7101は「電車」として運用されていた当時のまま保存されている。
Bunkamuraや東急百貨店という具合に東急時代に使われていた吊り革は、福島交通に譲渡されてからも使われていたことが分かる。
デハ7101のクーラー部分。
座席部分の一角を潰して機器室にした上で大型のクーラーを取り付けているのが妙に印象的だった。
保存にあたっては新しい薄型クーラーが防犯カメラとセットで使われている。
クハ7202は電源付きの休憩室兼待合室に
クハ7202はフリーWi-FiとAC電源付きの休憩室兼待合室((なお、設置されて間もないので隣のホームの本物の電車と間違えたお年寄りがいた))に改造されている。
改装された曽根田駅構内に移転した伏見珈琲店でモカ・マタリあたりを注文して飲みたくなったが、訪問時には既に閉店時間が過ぎていたので「次回こそは」と思う次第である。
余談だが、一人暮らしではマンデリンあたりをペーパードリップでよく飲むのが……。
アクセス
(要有効乗車券)
福島交通飯坂線 福島駅から1駅。
もしくは福島駅から徒歩10分で行くことが可能。
なお、今回の福島行きの目的であった飯坂温泉は鯖湖湯以外には「定休日」ということで入浴できなかったので、次回こそはリベンジしたいところである。