雑記

結局のところ、就職において吃音の要素は「詰み」である【雑感】

結局のところ、就職において吃音の要素は「詰み」である【雑感】
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吃音当事者の就職の話を振り返る

吃音で落とされた話

以前(2015年2月頃)、水道橋にある中小企業にて面接を受けた際に「まず新人は電話対応が必要なので、残念ながら今回は”縁”がなかった」と言われたことがある。

その時には「単に300社(当時、今現在「カウントできる」だけで470社)落ちた企業のうちの一つ」と思っていたのであるが、今から思えば「吃音が理由で落とされた」のだろうと判断できるのである。

それに限らず、今から思えば「吃音者が企業から敬遠されていることが原因で落とされた」経験のほうが多いような気がするのである。

吃音者は面接時点で「詰んでいる」

企業は言語コミュニケーションに優れた人間を雇いたい

当然ながら、よほどのことがに限り会社に入るためには面接が必要である。
面接でのコミュニケーションは言語コミュニケーションによって行われる以上、面接で「喋れない」吃音者はこの点で詰んでいるのである。

日本の「一般的な企業」の目線としては、能力はあっても周りとの関係が壊滅的な人材と、能力はなくとも周りとの関係性を構築できる人材ならば、それこそ「周りとの関係性を構築できる人材」のほうを採用したがるのである。

そこを踏まえると「周りと言語的コミュニケーションが取りづらい」吃音者は、例えExcelでマクロが組めたり、WordPressのテーマを独力で作れる能力があったとしても、余程のことがない限り企業には採用されないのである。

最も、それを踏まえると「言語的コミュニケーションも取れないし、業務効率化に必須なVBAどころか、そこらへんのチンピラでもできるPhotoShop作業すらうまくできない無能な人間(自分のような)」など、企業目線では「一番雇いたくないし、顔すら見たくない」人間なのだろうが。

企業はAI導入でますます吃音者を敬遠する

吃音者「除け」としての役割を強いAI面接

最近では、大手企業をはじめとして人件費削減のために、人間の代わりにAIを使って面接をするようになっている。

SHaiN | 場所と時間はあなたが決める!AI面接サービス

AIによるブレのない統一的な採用基準のもとで、採用活動を行う……のは企業側としては待ちに待った存在ではあるが、これを知った時「吃音者にとっての地獄が始まった」と思ったのである。

現時点でのAIはまだ「機械的に面接を行ったものを文字起こしする」だけのツールであるため、AIが「機械的に」文字にしづらい吃音者の発言を文字に起こすとなると、企業側が見る人物分析シートに反映された際に「何を言っているのか分からなかったので人物像の判断不可」という結果が表示されるのである。(当然ながら、二次選考には進めない)

少なくとも、AI面接はCOVID-19ショックを受けてどんどん採用例は増えるかもしれない。
さて、このAI面接によって吃音者の面接時点での「足切り」が更に加速することは明白である。

数年後には二次面接も含めて、面接はAIが行う時代になるのだろうか?

「縁の力」などあるものか

「就職は”縁”」というものは、吃音者には残念ながら当てはまらないのである。
少なくとも、企業との「縁」につながる前の簡単なコミュニケーションの時点で「コミュニケーションが取れない」と判断されるので、ただ事務的なお祈りメールが返されるのが関の山である。

お祈りメールどころか、最近受けた企業は履歴書を送っても1ヶ月近く「次の連絡」すら来ないんだよなぁ……。

それこそ「縁の力」など、ガトランティスの「滅びの方舟」を対消滅させるための作劇上でのアイテムであって、現実には「よほどのコミュニケーション強者でもない限りは存在しない」代物なのである。

最早、これまでか

働きたくとも『マックジョブ』も不適合な以上は

少なくとも、発達よりも吃音の要素で企業から不採用通知が10年近く届いている部分がある以上は、どうにか喰えるだけの「何か」が必要である。

しかしながら、所詮『マックジョブ』にすら向いていない特性もあるので(実際、学部時代のファストフード店も3か月で辞めた)、自分自身が「何もかも半端で、社会的に需要がない」事実を目の当たりにすると嫌になってきて、いっそ彼岸に行きたいのである。

最も、早めに彼岸に行ったとしても「彼岸でも需要がないのでつまはじきにされる」ことを考えると「行くも地獄、退くも地獄」なのだろうが。

嗚呼、仕事さえあれば……。

なお

なお、この記事は本来noteで書く予定だったが、分量が長くなりそうだったのでBlogの記事とした。

「吃音者と就職」についての良著なので、是非ともどうぞ。

この記事を書いた人
akatukidesuga

泡沫カメラ同人サークル「ジャンク難あり500円の会」主筆。

1990年生まれのアラサーちゃん、という第二次氷河期世代のあおりをモロに受けた世代でそれを引きずりながら生きている。

2020年11月より仙台市に在住(2022年秋まで)していたが、現在はチバラギに戻って求職活動中。
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