今回は、新宿区西落合のホビーセンターカトーに保存されているデハ268を。
(2020年3月訪問)
ホビーセンターカトー 京急デハ268
車体全体の様子
多くのNゲージャーから「総本山」という愛称で親しまれているホビーセンターカトー(関水金属本社兼ショールーム)に保存されている、京浜急行デハ268。
デハ268は1936年に汽車会社で製造され、各種の更新工事を経て1978年に京急大師線から引退後にホビーセンターカトーに保存されて今に至る。
ホビーセンターカトーのイベント時には車内が公開されており、KATOからもホビーセンター限定品ながらデハ268のNゲージ半完成キットが発売されており、別売りユニットの追加で動力化もできる仕様である。
ちょっとしたディテール
デハ268のアンチクライマーとジャンパ栓部分のディテール。
戦前製のインターアーバン的な電車という感じでなんとも好ましい。
デハ268の台車部分を見る。
台車の軸受部分が他の京急230形の保存車(戦前製電車では珍しいコロ軸受)とは異なり、戦前製電車では一般的な平軸受となっている辺りに、デハ268製造時の準戦時下に差し掛かっていた状況が見える。
(その当時のベアリングは半ば軍需物資扱いで、戦時形D51・D52ですら平軸受だったことを考えると)
デハ268のMG部分。
1968年に東洋電機で製造されたものを搭載しているので、車体更新時に換装したのだろうか?
その他、デハ268の主要機器のほとんどが戦後製のものに換装されており、車体構造以外はほとんどが戦後に手を加えられていることがわかる。
デハ268の後部。
製造銘板は撤去されているのか、元々存在しないのかはわからないがスッキリしている。
アクセス
都営大江戸線の落合東長崎駅から徒歩10分。
なお、ホビーセンターカトーから哲学堂方面にさらに歩くと、刑事ドラマからHなビデオに至るまで警察署や法廷の出てくるシーンで頻繁に使われていることでおなじみのプラネアールの哲学堂スタジオもあるらしい。
おまけ
ホビーセンターカトー内に併設されているレイアウトで、丁度走っていたKATOの新商品であるSLやまぐち号牽引機仕様のDD51 1043と35系4000番台を流し撮り風に撮影したのであるが……実物以上に模型の流し撮りは被写体深度が確保できるM4/3機をもってしても難しいのである。嗚呼、模型の写真が上手く撮れるようになりたいなぁ。