今回はJR北府中駅隣接の東芝府中事業所構内に保存されている近江鉄道 ED31 4とEF65 535を。
(2025年6月撮影:敷地外より撮影)
東芝府中事業所の保存車
北府中駅付近にある東芝府中事業所には、保存車として2両の電気機関車が保存されている。
以前はクモニ83006(元鉄道総研)や実験用車両として103系のクハも残されていたが、現在は両車とも千葉県にあるポッポの丘に移設されている。
その時々の車両製造動向よって、両車とも位置が変わるので注意が必要。
近江鉄道 ED31 4

近江鉄道 ED31 4。
沖田祐作『機関車表(RM 2008年10月号付録版)』では、伊那電気鉄道(JR飯田線)デキ1形デキ4として石川島造船所(現:IHI)と芝浦電機の連名で製造、飯田線の戦時買収後の1952年にED31 4と改称されるも1956年に廃車、翌年に近江鉄道に譲渡された。
2020年に長年保存されていた彦根から東芝府中事業所に里帰りして今に至る。
当然のことながら、大井川鐡道のE34を塗装変更したED31 4とは関係ない。
(アレも国鉄80系全金車の台車流用という面白機体であるが)
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JR貨物 EF65 535

東芝府中事業所に里帰りしたEF65 535。
沖田祐作『機関車表(RM 2008年10月号付録版)』によれば、1967年3月末に東芝府中事業所で一般型のEF65 77として製造(新製時、稲沢第二機関区配置)後すぐ、1968年7月(6月入場)に浜松工場にて「ヨン・サン・トウ改正」に合わせてEF65P型のEF65 535へ改造。
高崎機関区時代末期には国鉄特急色を残した姿で2008年3月まで貨物を牽引していた後に各地のイベントにひっぱりだことなった後で、東芝府中事業所に里帰りした…というカマ。
2024年に再塗装されたようだが、2025年6月時点では既に色褪せており「Webサイトで”わが社の立派なレガシー”として大々的な扱われているのに…」という思いはあるが、いかんせん府中事業所の通常業務とはあまり関係ないし扱いも雑になるよなぁ、となる。


鉄道模型の機関区レイアウトのような古典凸型機と国鉄特急色のEF65P型が併結される光景の面白さ、と同時に区名札が末期の高崎機関区時代というところもまた面白さをかもし出しているのである。
東芝府中事業所で製造中の台鉄E500形の姿も

敷地内では台湾国鉄向けに製造されている台鉄E500形電気機関車の増備車、E537とE539がライト点灯と試運転を行っていたので、同車の甲種輸送が行われる日も近いかもしれない。
台鉄E500形のオレンジがこの夏の暑さとマッチしており、こういう感じの塗装の機関車を適当な3Dキットベースで作りたい…となる。
武蔵野線の車窓から

JR武蔵野線の車窓から近江鉄道 ED31 4とEF65 535を眺める。
同車の場合、武蔵野線の車窓からうまいこと撮影できればベストだったりすることもあるのだろうか?
おまけ:東芝のおひざ元らしい光景

JR北府中駅の広告。
東芝府中事業所のおひざ元、ということで、電子部品の生産中止や納期トラブルに対応した企業やオシロスコープなどの計測器のリース会社の広告が並んでいるあたりに「需要」を感じてしまう。