桜を見に来たのかそれともか…
前回記事(銃器展示編)
旧装備品 屋外展示

1930年代の陸軍主力戦車である八九式中戦車。
2010年代までは建設機械用エンジン利用の上で動態展示となっていたのであるが、履帯やピン側の部品が「すでにない」関係で今や静態保存となっている。

ところどころに錆が出ている三式中戦車。
屋根の隙間から主砲を伝って内部に錆が入りそうであるが…そこのところの対策はどうなっているのだろうか?
現用装備品展示
一般公開時よりは少ないが、武器学校で整備を担当している現用装備品も少しだけ展示があった。

19式装輪自走榴弾砲(試作)。
国内では土浦と富士学校にしか配備されていない最新車両であるが、量産車(ライセンス品の日本製鋼所(JSW)製、右ハンドル)とは異なり、オリジナルのMAN製の左ハンドル仕様ベースに製造された試作車が展示されていた。
2022年2月以降、大火力を敵に対して多く叩きこむことが戦場の趨勢を決める時代になった以上、こういう大火力を叩き込めながらトラック感覚で移動が容易な車両は現場では求められているのだろうなぁ。

19式装輪自走榴弾砲の細部ディテール。
近くにいた隊員曰く「教える方としては以前の車両(退役したFH-70あたりを想定して)のほうが単純でやりやすかったが、時代でしかない…」とのことで、精度向上の為に高度な各種センサーの塊となった火砲を運用するのは今やマストとはいえ、教える方がついていくのも大変なんだろうな、ということを感じた。

車体・兵装の整備もそうだが、射撃用センサーを校正するのもまた大変なんだろうなぁ…。

12式地対艦誘導弾。
海岸に面した山の背後から撃つと、あらかじめプログラムされたコースに従った山の稜線を迂回、洋上に低空スレスレに侵入してレーダーをかいくぐって敵艦に命中…という実に気持ち悪い仕組みで当てるそうで。
こういう1発でも当たれば艦に甚大な被害が発生するミサイルと、低コストでわらわら飛んでくる無人機・無人艇の両方を相手にする必要がある洋上艦の乗組員は大変だ…。

11式短距離地対空誘導弾(11短SAM)。
それまで運用されていた81式短SAMの後継モデルとして開発され、小型目標向けに経路予測や機体形状等の最適化で飛翔性能を上げたモノだそうであるが、なんでも調達が遅れているそうで。
(発射の際には、ランチャー車両とはまた別に管制用のレーダー車両が必要となる)

11式短SAMには『11短SAM 模擬弾A型』と書かれたキャニスターが装備されていた。
ミサイル発射を必要としない整備訓練等で1発数億円のミサイルを壊したら始末書どころではない以上は、こういう模擬用機材も必要なんだろうな、ということを感じる。
その後の話
隣接する予科練平和記念館にも行く
その後、隣接する予科練平和記念館に数年ぶりに入場して展示を見ることに。
水戸市の看板製作会社が製造した零戦二一型(機番は架空)のレプリカ展示以外にも、予科練の机などの訓練展示などもあったが、あの写真家の土門拳が予科練の訓練の様子を撮影していたとは…ということで早速モノクロフィルムを詰めて撮影したくなってきた。

内部は撮影禁止なので、展示内容は自分の目で確かみてみろ!(ゲーメスト)

零戦二一型の精巧な1/1レプリカ。
夏の間は塗装の劣化防止で屋外に引き出されないのであるが、春ならばまだ屋外で撮影が可能なので是非とも。
予科練平和記念館を出たのち、土浦市街地までゆっくりと向かう。

土浦市の亀城公園裏手にある土浦聖バルナバ教会。
先日登録有形文化財に指定された戦前築(1930年築)教会でもあり、土浦市初のRC造建造物という物件であるが、内部に入っていいのかわからないので外観のみ撮影するにとどめる。
さて、次辺りまた近場でもいいのでどっか行きたいなぁ…と感じながら、ひたすら溜まった300枚近くのRAWデータに加え、いくつかの4Kデータの映像(今回はまだ未公表)を処理するのが厄介だったので「次は4K対応の256GB対応SDXCカード(UHS-Ⅱ対応)でも仕入れて写真も動画もしっかりやりたいなぁ」と思ってしまった。