流鉄流山線まで行ってみる
せめて正月らしく、めでたいことを
2025年は喪中という事もあり正月らしいことはできず、正月三が日早々に用事でクロスバイク(あさひプレシジョンスポーツ(2019))で走行中にタイヤがパンク、自転車屋を求めて近隣エリアを4km以上徒歩でふらふらするもどこも正月休みでやっておらず…という悲惨な状況が起きた。
クロスバイクのタイヤこそ無事に直ったものの、正月早々にタイヤのパンクで4km以上もの道をとぼとぼ歩く、という不幸なことが起きた以上は「せめてめだたいものにあやかりたい」とのことで毎年恒例の干支HM(ヘッドマーク)をつけてとことこと走っている流鉄流山線まで行くことに。
流鉄流山線に乗ったりする
馬橋から流鉄流山線に乗車、久しぶりに「切符」を購入
柏経由で常磐緩行線で流鉄流山線の始発の馬橋まで行き、駅の窓口で2025年ではもはや珍しくなった切符を購入。
交通系ICカードへのタッチや券売機MV(新幹線等乗車の場合)が主流となった2025年において切符を購入する、という行為は本当に久しぶりである。
せっかくなので、流山行きの硬券の切符を220円で購入して乗車する。
1970年代頃から駅名標以外はだいたい変わらないような木造ホームで待つと、ちょうど干支のヘビにちなんだHMをつけた流鉄5000系『なの花』(元西武新101系)がゆっくりとホームに入線する。
それからそんな時間がたたないうちに電車が出発、終点の流山までの12分の短い旅がはじまる。
始発の馬橋では客がまばらであったが、1駅先の幸谷で隣接する新松戸から流れた客が一気に乗車。交換駅である小金城趾で前を走る列車と入れ違いとなった後はそのまま終点の流山まで電車は走る。
そんなこんなで終点の流山に到着。
いかにも1980年代頃の故小林信夫氏がGMに関わっていた時代のGMカタログやTMS誌の巻末連載コラムのイラストにでも出てきそうな地方私鉄的な光景がまさか2025年にもなって見ることができる。
流山の駅構内に隣接する車両工場の裏手には、流山まで乗車した5000系『なの花』編成から昨年撤去されたと思わしきベンチレーターが置かれていた。
車内通風用に設置されたベンチレーターも、クーラーで車内換気ができる、ということを前提に近年では撤去される事例も多いのであるが、実際問題としていくら屋根部分を十分にシーリングしていたとしてもベンチレーター経由で内部に雨水が入りこんで普通鋼製の車体の劣化が進む(ましてやここ数年の大規模な大雨等の異常気象も踏まえたら)という事例も想像できるだけに「撤去されるのもやむなし」と思うのである。
実際問題として流鉄の鉄道部門は公式サイト掲載の決算公告見る限り不動産事業で鉄道事業の赤字をなんとか補填している以上、三岐鉄道のようなステンレス製の新車(元JR東海211系)導入あたりはかなり厳しい事情もあるため、現有車両をなんとか延命するべくベンチレーターを撤去して現場のメンテナンス性向上を図ろうとしているのだろうか?
(そもそも、結果的に流鉄流山線の知名度向上につながった5000系『オムライストレイン』も元はといえば車両故障なので…)
旧日本陸軍鉄道連隊払い下げの九一式軽貨車がまさか流山に…
そういう流鉄の車両事情を工場裏手から少しだけ垣間見た後、賀正のHMがついた「なの花」号をしっかりと撮れる撮影地を探すことにした。
手始めに流山駅前の跨線橋を少し渡って側線側(主に旧型車搬出で使われているエリア)を見てみると…
何と、旧日本陸軍の鉄道連隊で運用されていた軽貨車が錆びだらけの姿で残っていたのである。
当初こそ同じく旧陸軍鉄道連隊において各戦線の輸送を陰で支えた九七式軽貨車なのかも? と思って撮影したのであるが、Misskey.ioの某ブルアカ総合部(といいながら話題は何でもありなch)に投稿したところ「車輪回りの構造がシンプルなので、これは九一式軽貨車では?」との話があった。
まさか日本の中小私鉄では使い勝手の良さからおなじみだったが、今や路線廃止等で姿を消しつつある旧陸軍鉄道連隊払い下げの軽貨車が、2025年に残っているとは思わず…。
いざ撮影
撮影地を探して沿線をふらふらと
突然の旧陸軍の軽貨車が今なお残っている事に驚きながら、流鉄沿線を流山からブラブラと10分くらい歩いていると平和台から鰭ヶ崎エリアにポツンとある「かつて駅を作ろうとしたんじゃないか?」という形跡のあるエリアへと向かう。
丁度、光線的にもいい感じには撮れそうだったので、かつてのプロ・ハイアマ御用達レンズだったAi AF Nikkor 80-200mm F2.8EDにレンズを交換して狙うことに。
馬橋行きの「賀正」の幕と干支(蛇)のHMをつけた流鉄5000系『なの花』と、各地旗艦店を含めた相次ぐ閉店で首都圏からも消えそうなイトーヨーカドーの看板とを絡めて撮影する。
同車の屋根部分のベンチレーターが撤去され、形態的にもすっきりしているのがわかる。
このコマを撮った後、サブ機として持参したNikon FEでも同じような写真を撮ろうとレンズを交換しようとした…のであるが、ブロアーでセンサーを噴いても取れない糸状の汚れが中央にあり
コレ、アキバまで行ってローパス清掃に急いで出すか?
ということで南流山からTXに慌てて乗って、秋葉原のキタムラ3階(中古コーナーとは別フロア)でローパスフィルタ清掃を依頼したのであった。
その後の話
その後、秋葉原でローパス清掃中にWE-Techのグロック向け樹脂マガジンをガスルートパッキン交換前提で買おうとしたものの「軽さという面では優秀だが冬場の動作面ではいくらGen4系メカでもWE-Techの樹脂マグはダメ…」という話をサンコーホビーで聞いたり、サイドアームズでガーダー製のグロック19用スライドロックを購入して時間を潰した後で再び秋葉原のキタムラへと。
ローパス清掃を担当した店員曰く「この機体、かなり酷使していましたね…」とのことで、いい加減にPENTAXのセンサークリーニングキット(よくタタミィ棒だのペンタ棒と呼ばれているアレ)あたりを日常整備で買うべきかと悩んでいるところであるが…保有機材が軒並みローパスフィルタレス機である以上は厄介な気がするのが気になるところで。